【新建ハウジング デジタル版より】
埼玉県内の工務店、設計事務所、建材流通店など24社で構成されるさいたま断熱改修会議は5月29日、埼玉県上尾市と「住宅の脱炭素化に向けた連携協定」を締結した。両者が連携して断熱改修の周知に取り組み、地域全体の住宅の脱炭素化を目指す。断熱に関する自治体と民間事業者の協定は、埼玉県内では初の事例となる。
連携事項は▽住宅の断熱改修に関する周知・啓発、▽最適な断熱改修工事の推進、▽断熱改修の効果の検証―など。具体的な内容などは同会議と市が協議し、別途取り決めていく。協定の期間は5年間で、その後は1年ずつ更新する。
同日に行われた締結式で、畠山稔市長は「住宅の断熱改修に関して先進的な取り組みを実践しているさいたま断熱改修会議と連携できるのは大変心強い」と同会議の活動を評価。「本協定がゼロカーボンシティの実現に向け、本市の(脱炭素)施策のさらなる推進につながると期待している」と述べた。
また、同会議議長を務める佐藤工務店(上尾市)社長・佐藤喜夫さんは「市が表明したゼロカーボンシティ宣言を受け、この協定が実現したことは素晴らしい。これからも市民のために一層努力していく」と意気込みを明らかにした。顧問の前真之・東京大学大学院准教授も「市が脱炭素に取り組むことで、市内に住む人、働く人が幸せになる。脱炭素でみんなが幸せになるという実感を広めていただきたい」と市に要望した。